巨人の肩の上に立つ~成功事例はあるのか?~
チームのみんなへ from 森達郎
Stand on the shoulders of giants
「巨人の肩の上に立つ」
Google Scholar(論文や学術誌の検索サービス)のトップページにも記されているこの言葉は、私たちが何かの意思決定をしたり、複利の効果に注目して少しずつ継続的にビジネスを大きくしていく上で、とても重要なものだと思います。
例えば、なかなか起業が上手くいかない人の特徴の一つに「独自の(オリジナルの)ことをやろうとしすぎている」というものがありますが、そうした人には「巨人の肩の上に立つ」という視点や感覚が欠けているように思います。
ついつい見落としがちなことではありますが、そもそも、今私やあなたが持っているアイデアや記憶は「オリジナルのもの」ではないはずです。食材の見極めや保存方法から難解な物理法則に至るまで、あらゆる記憶や情報が「過去の先人たちの研究のおかげ」です。(そうした巨人たちに敬意を表し、Google Scholar のトップページにはその言葉が記されているのでしょう。)
ですので、何か大きな意思決定をするときには、
「十分に検証された成功事例はあるか?」
「その業界の巨人ならどう考えるか?」
「過去の巨人たちはどんな視点を持っていたのか?」
というように、巨人の肩の上に立って考えるようにしましょう。
一方で、「成功事例」という甘い罠にも注意が必要です。特にインターネット上だと、「実践者の100%が成果を出してます!」「月商●●●万円達成!」といった情報弱者向けのフレーズがあふれていますが、それが一時的なものであったり、母数が極端に少ないものであれば、信頼できたものではありません。
「それは長期的に繰り返すことができるのか?」
「十分に検証された偏りのないデータか?」
「成功の土台として必要なスキルは何なのか?」
巨人の肩に立とうとする上では、こうした視点も持っておきたいですね。