(85) ”I understood you are joking.” は「間違い」か?
英文法(語順のルール)を
学んでいる人であれば、
「時制の一致」という言葉を
一度は聞いたことがあると思います。
「時制の一致」というのは
「動詞の見た目の一致」のことで、
平たく言うと、
「主節で『過去形』の動詞を使うなら、
従属節の中では『現在形』じゃダメだよ!」
ということです。
例えば、
「あなたが冗談で言っているのはわかってたよ」
と表現するのであれば……
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◎ I understood (that) you were joking.
△ I understood (that) you are joking.
このように、従属節(that 節)の中は、
主節の動詞(understood)に合わせて
過去形(were joking)にするのが適切です。
なお、
「絶対的な答えがあるはずだ」
「ルールに従うのは当然だ」
という世界観を持っている人からすると、
時制の一致を無視した
“I understood (that) you are joking.” は
間違っている(許せない)という
印象かもしれませんが、
正解・不正解という視点で
誰かをジャッジするのではなく、
「伝わる」「伝わらない」という
ゴールとの繋がりで評価するのであれば、
“I understood (that) you are joking.” でも
十分伝わることがあると私は思います。
そう言った意味で、
バツ(×)ではなくサンカク(△)と
表現しました。
◎ I understood (that) you were joking.
△ I understood (that) you are joking.
「何かたった一つの正解があるはずだ」
という世界観を持つことの良し悪しはともかく、
そうした世界観を持つことで
「他の選択肢やゴールとの繋がりが
見えなくなってしまう」
というメカニズムについては
注目する価値がありそうです。
それでは、またメールします。