(82)「余計なひとこと」はどれ?
毎年、夏や冬にやっている
「大人の講習会」や
English Grammar Academy に
参加したことのある人なら
わかるかもしれませんが、
文構造(語順)を考えるとは言っても、
「文全体の文構造」を考えているのか、
「句や節の中の文構造」を考えているのかを
区別していくことはとても重要です。
この違いを頭の中で
まぜまぜしてしまっていると、
いくら英文法(語順のルール)を学んでも
文法力(語順の観察力)は
なかなか身に付きません。
ということで、
今日はこちらの英文について
考えてみることにしましょう。
I need something to make me to forget my anxiety.
私には不安を忘れさせてくれるものが必要だよ。
この表現、ある部分に
「余計なひとこと」がありますが、
どこだと思いますか?
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余分なのは「2つめの to」ですね。
× I need something to make me to forget my anxiety.
○ I need something to make me forget my anxiety.
形容詞的用法の不定詞(to make 以下)の中で
使役動詞 make が使われていますが、
ご存知の通り、
使役動詞(make, have, let)を使う場合、
第5文型(SVOC)の補語Cのところには
原形不定詞(to がない不定詞)を表現します。
※ご参考:使役動詞とは?
make, have, let, get の違いと使い方
そして、ここで重要なのは、
今言った「第5文型(SVOC)」というのが、
「文全体」についての話なのか?
「句や節の中」についての話なのか?
を整理することです。
もちろんここでは、
不定詞という「句の中」についての話です。
I need something to make me forget my anxiety.
◆文全体の文構造
I:主語S
need:動詞V(他動詞)
something:目的語O
to make 以下:修飾語M(形容詞句)
◆句の中(to make 以下)の文構造
make:動詞V
me:目的語O
forget my anxiety:補語C
文全体は第3文型(SVO)、
句の中は第5文型(SVOC)。
今回はこうした文構造の表現でした。
英語の語順を考えるときには、
「文全体」を考えているのか、
「句や節の中」を考えているのかを
整理していくようにしましょう。
それでは、またメールします。
*追伸
「使役動詞(make, have, let)は
第5文型(SVOC)を作っている」
というところが盲点だった人も
いるかもしれませんね。
make me forget my anxiety
私に不安を忘れさせてくれる
⇒ 私が不安を忘れる
目的語Oである me と
原形不定詞 forget my anxiety の間には
主語−述語の関係があるので、
第5文型(SVOC)だということです。
※ご参考:使役動詞とは?
make, have, let, get の違いと使い方