(89)なぜ、if 節では仮定法なのに、主節では直説法なのか?
先週のメールセミナーでは、
「もしもお金に関係なく
どんなことでもできるとしたら、
あなたは今まさにやっていることを
やり続けますか?」
という言葉を英語で表現するとしたら、
どんな風に表現できそうかを、
参考語句を挙げながら考えてみました。
※参考語句:
( what / could / money / continue / you / do / do / of / doing / anything / if / now / right / do / regardless / you / to / you’re )
↓ 参考語句を使うとしたら……
If you could do anything regardless of money, do you continue to do what you’re doing right now?
今日はこの英文について、
文法的にポイントになりそうなところを
解説しておきます。
おそらく、一番気になるのは、
「if 節で仮定法(could do)を使うなら、
主節も仮定法にした方がいいんじゃないの?」
というところだと思います。
確かに、仮定法を使った表現では、
「if 節でも主節でも仮定法を使った英文」
がとてもよく出てくるので、
仮にあなたがそう思ったとしても、
無理はありません。
実際、私が英語学習ボックスの
仮定法の記事で挙げている英文も、
「if 節でも主節でも仮定法を使った英文」が
ほとんどです。
※ご参考:仮定法過去の本当の使い方
ただ、ここで重要なのは、
「英文法というルールで
自分自身を縛らないようにする」
「言葉の表面だけでなく、
その背後にある意図や文脈を観察する」
ということです。
どういうことか?
主節で表現されている
「やり続けますか?」という言葉を
発している人の気持ちを
想像してみてほしいのですが、
「(今やっていることを)
やり続ける人もいるだろうし、
やり続けない人もいるだろう」
くらいのフラットな気持ちなんじゃないかと
想像できますよね。
continue to do what you’re doing right now
(今やっていることを続ける)
この可能性をそこそこ感じている。
だから、主節では仮定法を
使っていないというわけです。
If you could do anything regardless of money, do you continue to do what you’re doing right now?
このように、
確かに英文法(語順のルール)は
英語の重要な土台ですが、
そこだけを見ていると、
その背後にある意図や文脈を
見失ってしまいがちなので、
「文法」と「文脈」の
両方を気にしていくようにしましょう。
それでは、またメールします。